2026年08月

さるちゃんのズバッと結論
信託報酬が効くのは「率」じゃなくて「引かれ続ける期間」だ。0.1%という数字は小さく見えるけど、これは買ったときではなく、持っている間ずっと、残高全体にかかる。同じ条件で20年積み立てると、0.1%と0.2%で約10万円、0.1%と1.0%で約90万円の差が出る計算になる。数字はウソをつかない。ウソをつくのは数字の「見せ方」だ。

「信託報酬が0.1%と0.2%、たった0.1%の違いでしょ?」——投資信託を選ぶときに、いちばんよく聞くセリフだ。金融ITの現場で働くサル、さるちゃんです。今日はこの「たった0.1%」を、仕組みと計算で分解する。

先に断っておくと、この記事は特定の商品をすすめるものでも、投資を推奨するものでもない。コストという「確実に決まっている数字」が、長期でどう効くのかという仕組みの話だ。ここを理解しておくと、商品の選び方そのものが変わる。

信託報酬とは:買うときではなく「持っている間」の費用

まず定義から。投資信託協会の説明によれば、運用管理費用(信託報酬)は「投資信託を保有している間、投資信託の保有額に応じて日々支払う費用」で、投資信託の信託財産から間接的に支払われる。そして受け取るのは1社ではなく、運用会社・販売会社・信託銀行の3者で配分される

ここで大事なのは「間接的」という言葉だ。あなたの銀行口座から毎月引き落とされるわけではない。ファンドの財産そのものから日々差し引かれ、その結果が基準価額に反映される。だから請求書は来ないし、明細にも出てこない。払っている実感がまったく湧かないコスト、というのが信託報酬の本質だ。

コストがかかるタイミングは3種類ある 購入 換金 保有期間(何年でも) 購入時手数料 1回だけ・販売会社へ 信託財産留保額 1回だけ・信託財産へ 信託報酬(運用管理費用):保有中ずっと、日々、信託財産から間接的に 運用会社・販売会社・信託銀行の3者で配分される 出典:投資信託協会「投資信託のコスト」より作成

購入時手数料は買うときの1回だけ。信託財産留保額は換金するときの1回だけ(徴収しないファンドもある)。信託報酬だけが、保有している限り毎日ずっと続く。この時間軸の違いが、次に見る金額差を生む。

なぜ0.1%を無視できないのか

0.1%という数字が小さく見えるのは、たいてい「買った金額に対して1回だけかかる」とイメージしているからだ。100万円の0.1%なら1,000円。それなら誤差だと感じる。

でも実際は違う。信託報酬は毎年、そのときの残高全体に対してかかる。しかも運用がうまくいって残高が増えれば、かかる金額も増える。つまり資産が育つほど、差し引かれる絶対額も育つ

もうひとつ効くのが、複利の裏返しだ。引かれた分は再投資されないので、その分の将来の増加も同時に失われる。この「引かれなかったはずのお金が、増えなかったはずの分まで持っていく」構造が、年数とともに効いてくる。

単純に計算してみよう。毎年0.1%ずつ差し引かれる状態が20年続くと、複利で効いた累積の目減り率は 1 −(1 − 0.001)20 = 約1.98%。0.1%×20年=2.0%とほぼ同じに見えるが、これが0.75%になると 1 −(1 − 0.0075)20 = 約13.98%。単純計算の15%より小さいものの、資産の1割超が消える水準になる。

試算:月3万円を20年積み立てたら

ここからは具体的な金額で見る。前提条件を先に明記しておく

  • 毎月3万円を20年間(240か月)積み立てる。投資元本の合計は720万円
  • 信託報酬を引く前の年率リターンを3%と仮定し、毎月末に積立、月割りで複利計算する
  • 信託報酬は年率で、リターンから差し引く形で反映する
  • 税金、購入時手数料、売買委託手数料などは考慮していない
  • この年率3%はあくまで計算のための仮定であり、将来の運用成果を示すものでも、保証するものでもない

この前提で計算すると、こうなる。

信託報酬(年率)20年後の想定額0.1%との差元本720万円に対する差
0.1%約974万円
0.2%約964万円約10.5万円約1.5%
0.5%約933万円約41.3万円約5.7%
1.0%約884万円約89.8万円約12.5%
1.75%約818万円約156.7万円約21.8%
月3万円×20年・年率3%と仮定した場合の20年後(税金等は考慮せず) 投資元本 720万円 1000万 720万 0 974万 964万 933万 884万 818万 0.1% 0.2% 0.5% 1.0% 1.75% 信託報酬(年率) ※筆者試算。前提条件は本文に記載。将来の運用成果を示すものではありません

0.1%と0.2%の差は約10.5万円。「たった0.1%」が、20年で10万円を超える。0.1%と1.0%になると約90万円で、これは投資元本720万円の12.5%に相当する。3年分の積立額(108万円)に近い金額だ。

注意してほしいのは、この差は運用がうまくいくかどうかとは無関係に、ほぼ確実に発生するということ。リターンは予測できないが、コストは契約時点で決まっている。ここが「率の話」を軽く見てはいけない理由だ。

さるちゃんの本音
ボクが引っかかるのは、信託報酬が「年率0.1%」みたいな小さい単位で表示されることだ。同じ内容を「20年で10万円」と書けば、誰でも一瞬で意味がわかる。率で書くのは業界の慣行であって、あなたに分かりやすくするためじゃない。数字はウソをつかない。ウソをつくのは数字の見せ方だ。目論見書を開いたら、率のとなりに自分で「何年持つ予定か」を書き足してほしい。それだけで印象が変わる。

制度が引いた線:つみたて投資枠の上限

実は、この「コストが長期で効く」という発想は、制度そのものにも組み込まれている。金融庁がNISAのつみたて投資枠の対象商品に定めている要件を見ると、それがはっきり分かる。

金融庁の資料によれば、つみたて投資枠の対象となる公募株式投資信託には、次の要件が課されている(いずれも信託報酬は税抜)。

区分対象資産信託報酬(税抜)売買手数料
対象指数に連動するもの国内資産を対象0.5%以下ノーロード(解約手数料・口座管理料もゼロ)
海外資産を対象0.75%以下
対象指数に連動しないもの国内資産を対象1%以下同上。加えて純資産額50億円以上、信託開始から5年経過、信託期間の3分の2で資金流入超などの要件あり
海外資産を対象1.5%以下

さらに、対象商品には信託報酬等の実額を投資家へ通知することと、金融庁への届出が求められている。率だけでなく「いくら払ったか」を知らせる仕組みが要件になっている、ということだ。

金融庁が公表している一覧では、2026年8月18日時点のつみたて投資枠対象商品は363本(うち指定インデックス投資信託286本)。国内で販売されている投資信託の総数から見ればごく一部で、コスト要件が実質的なフィルターとして機能していることが読み取れる。

ここで先ほどの試算に戻ると、意味が立体的になる。指定インデックス投信の上限である海外資産0.75%と、実際に多くの低コスト商品が並ぶ0.1%台。同じ「制度の対象内」でも、20年ではこれだけの差が生まれうる、ということだ。制度の対象になっている=すべて同じコスト水準、ではない。この点は誤解されやすい。

制度そのものの整理は、NISA口座はどこで開くべき?仕組みで見る金融機関選びのポイントでも扱っている。金融機関によって取り扱う商品のラインナップが違うため、コストの選択肢そのものが変わる点は押さえておきたい。

信託報酬だけを見ればいい、わけではない

ここまで信託報酬の話をしてきたが、「信託報酬がいちばん低い商品を選べば必ず得」という単純な話にはならない。理由は3つある。

1つめ。信託報酬以外にもコストがある。投資信託協会は、監査報酬と売買委託手数料も信託財産から間接的に支払われると説明している。しかも売買委託手数料については「事前にいくらかかるのか示すことはできません」と明記されている。運用の中で実際に売買した結果として決まるため、あらかじめ確定できないからだ。つまり目論見書に載っている信託報酬は、あなたが負担する費用の全部ではない

2つめ。買い方によっては別のコストがかかる。購入時手数料は販売会社に直接支払う費用で、申込価額の数%が目安。ノーロードのファンドもあるが、同じファンドでも販売会社によって扱いが違うことがある。換金時の信託財産留保額は、販売会社が受け取るのではなく信託財産に留保される点が特徴だ。

3つめ。そもそも何に投資するかが違えば、コストは横並びで比べられない。投資対象も運用方針も違う商品同士で信託報酬だけを比べても意味がない。同じ指数に連動する商品同士を比べるときに、コストは強い判断材料になる。売買のたびに手数料がかかるETFとの比較については、投資信託とETFの違いは?コスト・売買・積立の3点を仕組みで整理で詳しく整理している。

なお、積立という買い方そのものの仕組みについてはドルコスト平均法とは?メリットと注意点をやさしく解説も参考にしてほしい。コストと買い方は、別々に理解しておいたほうが判断を誤りにくい。

よくある質問

Q. 信託報酬はどこで確認できますか?

目論見書(交付目論見書)や、運用会社・販売会社の公式サイトで確認できる。表示は年率で、税込・税抜のどちらで書かれているかも併せて見ておきたい。金融庁のつみたて投資枠の要件では税抜で上限が定められている。また、つみたて投資枠の対象商品には信託報酬等の実額を通知する義務があるため、保有後は運用報告書などで実際の負担額も確認できる。

Q. 信託報酬はいつ引かれるのですか?

投資信託協会の説明では、保有している間、保有額に応じて日々支払う費用とされている。信託財産から間接的に差し引かれるため、投資家の口座から別途引き落とされることはない。差し引かれた結果は基準価額に反映される。だから明細に出てこないし、実感も湧きにくい。

Q. 20年で90万円の差というのは確定した数字ですか?

確定した数字ではない。本文の試算は、信託報酬控除前の年率リターンを3%と仮定し、税金や購入時手数料を考慮しない前提で計算した一例だ。実際のリターンは変動し、元本割れの可能性もある。ただし「コストの差はリターンの結果にかかわらず発生する」という構造そのものは変わらない。金額の大小は前提次第でも、差が生じる方向は変わらないということだ。

Q. 信託報酬が低ければ低いほど良い商品ですか?

コストは重要な比較軸のひとつだが、それだけで良し悪しは決まらない。何に投資する商品なのか、どの指数に連動するのか、純資産額はどうか、といった点も併せて確認する必要がある。この記事は特定の商品を推奨するものではない。同じ投資対象・同じ方針の商品同士を比べるときに、コストが効いてくると理解しておきたい。

まとめ

もう一度整理する。信託報酬は保有している間ずっと、日々、残高全体から間接的に差し引かれる費用だ。だから「率が小さいから誤差」という感覚は、時間軸を無視している。

月3万円を20年、年率3%と仮定した試算では、0.1%と0.2%で約10.5万円、0.1%と1.0%で約90万円の差になった。前提が変われば金額も変わるが、差が生まれる構造は前提によらない。そしてリターンと違って、コストは買う前に確定している唯一の数字でもある。

目論見書を開いたら、信託報酬の率のとなりに「自分は何年持つつもりか」を書き足してみてほしい。それだけで、その数字の意味が変わって見えるはずだ。

出典・参考データ

※本記事は制度と仕組みの解説であり、特定の商品の購入や投資を推奨するものではありません。記載した試算は前提条件を置いた計算例であり、将来の運用成果を示すものでも保証するものでもありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。制度・手数料は改定される場合があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。

この記事を書いたサル: さるちゃん
金融ITの現場で働くエンジニア。基本情報技術者・簿記2級・証券外務員一種ほか、働きながら資格を取ってきた実体験と、公式データをもとに「ズバッと分かる」解説をお届け。→ さるちゃんって何者?(プロフィール)

さるちゃんのズバッと結論
中身の考え方(たくさんの資産をまとめて持つ器)は同じ。違うのは「取引所に上場しているかどうか」の一点で、そこから売買方法・価格の決まり方・コストの形が枝分かれする。ETFは株と同じようにリアルタイムで売買でき、投資信託は1日1回の基準価額で取引される。どっちが優れているという話ではない。

どうも、金融ITの現場で働くサル、さるちゃんです。「投資信託 ETF 違い」で調べると、いきなり「ETFのほうが信託報酬が安い」みたいな比較から始まる記事が多い。でもね、それは結果であって理由じゃない。遠回しはナシだ。ズバッといくよ。

この記事では、日本取引所グループ(JPX)と投資信託協会という公式の情報源に書いてある内容だけを使って、両者の違いを仕組みから整理する。特定の商品は一切すすめないし、どっちを買うべきかも決めない。判断材料だけ置いていく。

結論:「器」は同じ、「売り場」が違う

まず大前提から。投資信託は、多くの投資家から集めたお金をまとめて運用し、その成果を分け合う仕組みだ。そしてETF(Exchange Traded Fund)は、投資信託協会の説明によれば「証券取引所に上場し、株価指数などに代表される指標への連動を目指す投資信託」。つまりETFは投資信託の一種で、対立する別ジャンルではない。

違いは「上場しているかどうか」から生まれる。上場しているということは、株と同じ売り場(取引所)に並ぶということだ。JPXも「ETFは取引所に上場していますので、通常の投資信託とは異なり、リアルタイムで変動する市場価格でお取引いただけます」と説明している。この一点が、以降のすべての違いの出発点になる。

売買の流れが違う 一般的な投資信託(非上場) あなた 販売会社(証券・銀行) 運用会社 価格は 1日1回の 基準価額 注文時点では価格が確定していない ETF(上場投資信託) あなた 証券会社 取引所(他の投資家と売買) 価格は リアルタイムの 市場価格 成行・指値で値段を指定して注文できる

違い1:価格の決まり方と、注文のタイミング

一般的な投資信託は、その日の取引が終わってから資産を評価し、1日1回だけ基準価額が算出される。だから注文するときは値段が分からない。JPXの比較表でも、通常の投資信託の発注方法は「基準価格がわからない状況で購入・換金」と表現されている。

一方ETFは、取引所の立会時間中ならリアルタイムで値段が動き、株式と同じく成行・指値で注文できる。「この値段以下なら買う」という指定ができるわけだ。

ここで注意してほしいのが、ETFには基準価額と市場価格という2つの価格があること。JPXは「その市場価格は需給状況によって変動するため、基準価額等と市場価格の値動きが一致しない場合もあります」と明記している。とくに投資対象が海外市場で、その市場が休場しているときなどは、乖離が広がったまま続くことがあるとも説明されている。

「上場していて自由に売買できる」ことの裏返しとして、需給によって理論値からズレうる。これはETF特有の論点で、非上場の投資信託にはない性質だ。

違い2:買える場所

投資信託は、その商品を取り扱っている販売会社(証券会社や銀行)でしか買えない。同じファンドでも、A銀行では買えてB銀行では買えない、ということが普通に起きる。JPXの比較表でも、通常の投資信託の販売会社は「特定の取扱証券会社、銀行」と書かれている。

ETFは上場しているので、JPXの説明では「株式と同じように、全国の証券会社を通じて購入、売却が可能」。ただし銀行の窓口では買えない。どこで口座を持つかという話はNISA口座はどこで開くべき?仕組みで見る金融機関選びのポイントにまとめてあるので、そちらも参考にどうぞ。

違い3:コストの形

コストは「安い・高い」よりどこで何がかかるかで捉えたほうが正確だ。投資信託協会は、投資信託のコストを次の3つに整理している。

  • 購入時手数料:購入時に販売会社へ直接支払う。申込価額の数%。かからない「ノーロード」の商品もある。
  • 運用管理費用(信託報酬):保有している間、保有額に応じて日々かかる。信託財産から差し引かれるので、間接的な負担になる。年率が目論見書に記載されている。
  • 信託財産留保額:解約時などに差し引かれ、販売会社ではなく信託財産に残るお金。差し引かれない商品もある。

ETFの場合、JPXの説明では投資家が負担するコストは2つ。売買時に証券会社へ払う手数料(株式と同様)と、信託報酬だ。信託報酬は「あらかじめ運用会社により年率で定められ、日割り計算した割合で日々信託財産から差し引かれ」るとされている。

コストがかかる「場所」の違い 出典:投資信託協会「投資信託のコスト」、JPX「よくあるご質問(上場商品)」 投資信託 購入時手数料 信託報酬(日々) 信託財産留保額 ※無料の商品も ※信託財産から控除 ※ない商品も ETF 売買委託手数料 信託報酬(日割り) 売買委託手数料 ※買うとき ※信託財産から控除 ※売るとき 購入 購入 解約 売却

信託報酬の水準について、JPXは「ETFの信託報酬は、非上場の公募投信に比べて一般的に低い水準となっています」と説明している。JPXが公開している比較表では、ETFが0.060%〜0.950%、通常の投資信託が0.100%〜1.650%という数字が挙げられている。

比較項目ETF(上場投資信託)一般的な投資信託(非上場)
販売会社全国の証券会社特定の取扱証券会社、銀行
取引価格リアルタイムで変動する市場価格1日1回算出される基準価額
取引可能時間取引所の立会時間販売会社が決める時間中
発注方法成行/指値価格が分からない状態で購入・換金
信託報酬(JPX集計)0.060%〜0.950%0.100%〜1.650%
信用取引可能不可能
最低投資金額の目安銘柄ごとの売買単位。多くは数千円〜数万円商品により少額の積立設定が可能

※信託報酬のレンジはJPXが「投信総合検索ライブラリー」からインデックス運用型の投資信託を集計したもので、同社サイトの当該ページは2017年8月更新の情報。実際の水準は商品ごとに異なる。

さるちゃんの本音
ここ、ちゃんと言っておきたい。この比較表の集計は2017年8月時点のものなんだよね。低コスト競争が進んだ今は、実際の水準はこのレンジと違っている可能性が高い。「公式が言ってるから今も正しい」とは限らない。数字はウソをつかないけど、ウソをつくのは数字の"鮮度"だ。最終的には、あなたが買おうとしている商品の目論見書に書かれた年率を見るしかない。

NISAではどちらも使えるのか

制度上の扱いも整理しておく。金融庁の説明によると、2024年からのNISAにはつみたて投資枠(年間120万円)成長投資枠(年間240万円)があり、併用すると年間360万円まで。非課税保有限度額は全体で1,800万円、うち成長投資枠は1,200万円が上限とされている。

対象商品は枠によって違う。つみたて投資枠は、信託期間20年未満・毎月分配型・デリバティブ取引を用いた一定の投資信託などが除外された商品が対象。成長投資枠は、整理・監理銘柄や同様の除外条件に当たるものを除いた投資信託とETFが対象になる。

つまり「ETFはNISAで買えるのか」の答えは、制度上は買える。ただし実際に買えるかどうかは金融機関の取り扱い次第で、対象商品のリストは金融機関ごとに違う。ここは口座を開く前に確認したいポイントだ。NISA自体の仕組みはNISA口座の記事で扱っている。

どちらが向いている?——条件で整理する

この記事では「どっちを買うべき」とは言わない。投資判断は人それぞれの事情によるし、ボクは助言できる立場にない。代わりに、公式情報から読み取れる条件の対応関係だけ並べておく。

  • 売買のタイミングを自分で決めたい → リアルタイム価格と指値が使えるのはETF側の特徴。
  • 毎月自動で同じ金額を積み立てたい → 少額での積立設定は非上場の投資信託のほうが対応している商品が多い。ETFは売買単位があるため、端数の調整が難しいケースがある。
  • 銀行の窓口で相談しながら買いたい → ETFは証券会社経由のみ。銀行では買えない。
  • コストをできるだけ抑えたい → 信託報酬はETFが一般に低めとされるが、売買のたびに委託手数料がかかる。頻繁に売買するなら合計コストは変わってくる。

要するに、「まとまった額を自分のタイミングで動かす人」と「少額を淡々と積み上げる人」で、相性のよい器が違うということだ。買い方の考え方についてはドルコスト平均法とは?メリットと注意点分散投資とは?「卵は一つのカゴに盛るな」の意味もあわせてどうぞ。元本の扱いが気になる人は個人向け国債は元本割れしない?も読んでおくと、リスクの位置関係が見えやすくなる。

よくある質問

ETFは投資信託とは別の商品ですか?

別ジャンルではない。投資信託協会はETFを「証券取引所に上場し、株価指数などに代表される指標への連動を目指す投資信託」と定義している。つまりETFは投資信託の一種で、上場しているタイプのもの、という関係になる。

ETFの価格は基準価額と一致しますか?

一致しないことがある。JPXは、ETFの市場価格は需給状況によって変動するため、基準価額等と市場価格の値動きが一致しない場合があると説明している。とくに投資対象の海外市場が休場している場合などは、設定・交換が止まることで乖離が続くことがあるとされている。取引の前に各管理会社の公表情報も確認したい。

どちらがコストは安いのですか?

信託報酬はETFが一般的に低い水準とJPXが説明している。ただし投資家が負担するコストは信託報酬だけではない。ETFは売買のたびに証券会社への委託手数料がかかり、非上場の投資信託には購入時手数料や信託財産留保額がかかる商品もある。合計でいくらかかるかは、商品と売買回数によって変わる。

NISAではどちらも買えますか?

制度上は、成長投資枠で投資信託とETFの両方が対象になる(除外条件に該当するものを除く)。つみたて投資枠は、信託期間20年未満や毎月分配型などを除いた商品が対象。ただし実際に何を買えるかは金融機関の取り扱いによるため、口座を開く前に対象商品リストを確認するのが確実だ。

まとめ

もう一度整理する。ETFは投資信託の一種で、違いの出発点は取引所に上場しているかどうか。そこから、価格の決まり方(リアルタイムの市場価格か、1日1回の基準価額か)、買える場所(証券会社のみか、銀行も含むか)、コストの形(売買手数料+信託報酬か、購入時手数料+信託報酬+信託財産留保額か)という3つの違いが生まれる。

そして忘れてはいけないのが、ETFには市場価格と基準価額の乖離という固有の論点があること。「上場していて自由に売れる」ことの代償として、需給の影響を受ける。優劣ではなく、性質の違いとして押さえておきたい。数字を見るときは、必ず商品ごとの最新の目論見書で確認してほしい。

コストの差が長期でどれだけ効くのかを金額で試算した記事も用意した。0.1%の違いを20年分に引き伸ばすと何が起きるかは、信託報酬0.1%の差は20年でいくら?月3万円積立で試算で確認してほしい。

出典・参考データ

※本記事は制度と仕組みの解説であり、特定の商品の購入を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。制度や手数料は改定される場合があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。

この記事を書いたサル: さるちゃん
金融ITの現場で働くエンジニア。基本情報技術者・簿記2級・証券外務員一種ほか、働きながら資格を取ってきた実体験と、公式データをもとに「ズバッと分かる」解説をお届け。→ さるちゃんって何者?(プロフィール)

さるちゃんのズバッと結論
個人向け国債は「額面100円につき100円で買い戻す」と国が決めているから、価格が下がって元本が削れることはない。中途換金でも同じだ。ただし発行後1年間は原則換金できないし、換金時は直前2回分の利子相当額が差し引かれる。「元本割れしない」は本当。「絶対に損しない」は言いすぎ。ここを混ぜて語る記事が多すぎる。

どうも、金融IT企業でエンジニアをやってるサル、さるちゃんです。金利がじわじわ上がってきて、「個人向け国債」という言葉を久しぶりに見た人も多いはずだ。ネットを見ると「元本保証」「絶対に減らない」みたいな説明が並ぶ。遠回しはナシだ。ズバッと言うと、その説明は半分正しくて、半分は説明不足。この記事では財務省の公式資料をもとに、仕組み・実際の利率・そして省略されがちな注意点を整理する。特定の商品をすすめる記事ではないので、そのつもりで読んでほしい。

個人向け国債の基本的な仕組み

個人向け国債は、国が個人向けに発行している債券だ。お金を国に貸して、半年ごとに利子を受け取り、満期になったら額面が戻ってくる。ここまでは普通の債券と同じ。個人向け国債が他と違うのは、買い戻す値段があらかじめ決まっている点にある。

財務省の商品概要によると、償還金額は額面金額100円につき100円。そしてカッコ書きで「中途換金時も同じ」と明記されている。つまり、途中でやめても元本部分は目減りしない設計だ。購入は最低1万円から1万円単位、発行は毎月(年12回)、利子の受け取りは半年ごとに年2回となっている。

変動10年・固定5年・固定3年の違い

種類は3つ。ざっくり言えば「金利が動くか、動かないか」と「満期までの長さ」の違いだけだ。

項目変動10年固定5年固定3年
満期10年5年3年
金利タイプ変動金利(半年ごとに見直し)固定金利固定金利
金利の決め方基準金利×0.66基準金利−0.05%基準金利−0.03%
金利の下限0.05%(年率)。上限はなし
購入単位最低1万円から1万円単位
償還金額額面金額100円につき100円(中途換金時も同じ)
中途換金発行後1年経過すれば、いつでも国の買取により可能
2026年8月募集分の
表面利率(年)
1.87%
(税引後1.4901095%)
2.06%
(税引後1.6415110%)
1.71%
(税引後1.3626135%)

※利率は財務省「現在募集中の個人向け国債・新窓販国債」(令和8年8月5日現在)。募集期間は令和8年8月6日〜31日、発行日は令和8年9月15日。利率は毎月の募集ごとに変わるため、購入時は必ず財務省の最新ページで確認を。

面白いのは、今は固定5年(2.06%)が変動10年(1.87%)より高いという点だ。「長く貸すほど金利が高い」という直感に反する。理由は金利の決め方にある。変動10年は基準金利に0.66を掛ける方式なので、基準金利が上がっても掛け目のぶん抑えられる。一方で固定5年・固定3年は基準金利から0.05%・0.03%を引くだけだ。金利上昇局面では、この差が逆転として表に出てくる。

なお変動10年の掛け目方式は、平成23年7月発行分から導入されたもの。それ以前は「基準金利−0.80%」という引き算方式で、低金利時に利率が下がりすぎるのを防ぐために見直された、と財務省は説明している。

「元本割れしない」と言われる理由

ここが本題だ。なぜ個人向け国債だけ「元本割れしない」と言われるのか。答えは市場で売らなくていいからである。

普通の債券は、途中で現金化したければ市場で誰かに売る。売値はそのときの市場価格だから、金利が上がっていれば価格は下がり、売却損が出る。ところが個人向け国債は、市場ではなく国が額面100円につき100円で買い取ってくれる。相手が市場ではなく国だから、価格変動のリスクを負わずに済む。これが「元本割れしない」の中身だ。

同じ「国債」でも、途中で現金化するときの値段が違う 100円 時間(金利が動く) 新窓販国債:市場価格で売却 →100円を下回れば売却損 個人向け国債:国が額面100円につき100円で買取 ※縦軸は換金したときに戻ってくる金額のイメージ(実際の値動きを示すものではありません)

ここで大事なのは、「国債だから安全」ではなく「個人向け国債という商品設計だから価格変動がない」ということ。同じ国が発行していても、後述する新窓販国債は市場で売るので元本割れがありうる。混同されやすいポイントなので、後半でもう一度触れる。

さるちゃんの本音
「元本保証」って言葉、ボクは引っかかる。財務省の資料に書いてあるのは「償還金額は額面金額100円につき100円(中途換金時も同じ)」という事実であって、「保証」という言い方じゃない。似てるけど別物だ。元本が減らないのは商品設計の結果で、そこには1年間換金できないという交換条件がくっついている。都合のいい部分だけ切り出して「保証」と呼ぶのは、説明としてフェアじゃないよね。

省略されがちな注意点は3つ

(1)発行後1年間は原則として換金できない

財務省は「発行後1年経過すれば、いつでも中途換金が可能」と書いている。裏返せば、最初の1年は原則として現金化できないということだ。近いうちに使う予定のあるお金を入れると、必要なときに引き出せない。ここは銀行預金との決定的な違いになる。

ただし例外がある。財務省の注記によると、災害救助法の適用対象となった大規模な自然災害で被害を受けた場合、または保有者本人が亡くなった場合には、1年を待たずに中途換金できる。

(2)中途換金では直前2回分の利子相当額が差し引かれる

1年を過ぎて換金するときも、無条件でそのままではない。財務省の商品概要にはこう書かれている。「直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれます」。この0.79685という数字は、利子を受け取るときに20.315%の税金が引かれているための調整だ(1−0.20315=0.79685)。

言葉だとピンと来ないので、実際に計算してみる。2026年8月募集の固定5年(表面利率2.06%)を100万円分買って、2年後に中途換金したケースだ。

100万円・固定5年(2.06%)を2年で中途換金したら? 財務省公表の利率と計算式にもとづく試算(円未満は概数) 2年間で受け取る利子 約32,830円 (税引後・半年ごと4回分) 中途換金調整額 約16,415円 (直前2回分×0.79685) = 手元に残る利子 約16,415円 (受取額のおよそ半分) 元本1,000,000円は全額そのまま戻る(額面100円につき100円) 差し引かれるのは利子の一部だけで、元本が削られることはない 計算の内訳:半年分の利子(税引前)=1,000,000円×2.06%÷2=10,300円 税引後の半年利子=10,300円×0.79685≒8,207円 → 4回で約32,830円 中途換金調整額=10,300円×2回分×0.79685≒16,415円

結果はこうだ。元本100万円は満額戻る。ただし2年で受け取った利子のおよそ半分が消える。感覚としては「直近1年分の利子を返す」に近い。損得で言えば、元本は割れないが、期待していた運用成果は目減りする。「元本割れしない」と「損しない」が違う、というのはこういう意味だ。

(3)物価が上がれば、お金の価値は目減りしうる

3つ目は、商品の外側にある話。額面の金額が減らないことと、その金額で買えるモノの量が減らないことは、別の問題だ。物価上昇率が受け取る利率を上回る期間があれば、金額は増えていても購買力は下がる。これは個人向け国債に限らず、現金や預金を含むすべての「円建てで金額が固定される資産」に共通する論点である。

ここは断定を避けたい。将来の物価や金利がどう動くかを当てられる人はいないし、この記事は投資判断を促すものではない。ただ「元本が減らない=価値が減らない」ではない、という区別だけは知っておいたほうがいい。日本の物価水準そのものについては日本の物価は世界と比べて本当に安いのか?『安いニッポン』をデータで検証する国際比較で扱っている。

同じ「国債」でも新窓販国債は元本割れしうる

ここを混同している人がかなり多い。国が個人でも買える形で出している国債には、個人向け国債のほかに新型窓口販売方式国債(新窓販国債)がある。財務省の同じページに並んで掲載されているのだが、性質はまるで違う。

財務省の説明では、新窓販国債の中途換金は「市場でいつでも売却が可能です。ただし、その時々の市場価格となるため、売却損、売却益が発生します(元本割れのリスクあり)」と明記されている。一方の個人向け国債には「(元本割れのリスクなし)」と書かれている。公式が同じページで、わざわざ書き分けているわけだ。

もうひとつの違いは募集価格。個人向け国債の募集価格は額面100円につき100円ちょうどだが、新窓販国債は回号によって変わる。たとえば令和8年8月募集分の10年債は募集価格99円32銭、2年債は100円10銭と、額面と一致していない。つまり買った時点で額面との差がある。

「国債」という言葉だけで判断すると、この違いを見落とす。金利そのものの動きが気になる人は、住宅ローン、変動金利と固定金利どっちが得?仕組みで比較も合わせて読むと、変動と固定の考え方が整理しやすい。

銀行預金とどう違うのか

「じゃあ定期預金とどっちがいいの?」という疑問が当然出てくる。ここは正直に言うと、単純比較はできない。性質が違うからだ。事実として整理できるのは次の点になる。

  • お金を預ける相手が違う:個人向け国債は国に貸す。預金は金融機関に預ける(預金保険制度による保護の枠組みがある)。
  • 途中で引き出せるかが違う:預金は満期前でも引き出せるものが多い。個人向け国債は発行後1年間は原則不可、その後も利子の調整がある。
  • 金利の決まり方が違う:個人向け国債の利率は財務省が毎月公表し、下限0.05%が保証されている。預金金利は金融機関ごとに設定され、商品や期間で幅がある。

金額の有利・不利は、そのときの預金金利と国債の利率、そしてどれくらいの期間置いておけるかで変わる。この記事では「どちらが得か」の結論は出さない。最新の預金金利は日本銀行が公表している統計で確認でき、国債の利率は財務省のページで毎月更新される。両方を見比べてから判断するのが筋だ。金融機関の選び方という観点では、NISA口座はどこで開くべき?仕組みで見る金融機関選びのポイントで整理した考え方が参考になるかもしれない。外貨で持つ選択肢との違いは外貨預金は今から始めるべき?仕組みとリスクをわかりやすく解説にまとめた。

よくある質問

個人向け国債は誰でも買えますか?

購入できるのは個人に限られる。財務省によると購入単位は最低1万円から1万円単位で、発行は毎月(年12回)行われている。実際の購入手続きは取扱金融機関を通じて行う形で、令和8年8月募集分では873機関が取り扱っていると財務省が公表している。

本当に元本割れしないのですか?

財務省は償還金額を「額面金額100円につき100円(中途換金時も同じ)」と定めており、市場価格で売る必要がないため額面での元本割れは生じない設計になっている。ただし中途換金の際は直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれるため、受け取れる利子は減る。元本が減らないことと、損得がゼロであることは別の話として理解しておきたい。

いつでも解約できますか?

発行後1年が経過すれば、いつでも国の買取による中途換金ができる。逆に発行後1年間は原則として換金できない。例外として、災害救助法の適用対象となる大規模な自然災害で被害を受けた場合や、保有者本人が亡くなった場合は、この期間に関わらず中途換金が認められている。

金利はどれくらいですか?

発行のたびに変わるため、購入時に財務省の公式ページで確認する必要がある。令和8年8月5日時点で募集されていた回号の表面利率は、変動10年が年1.87%、固定5年が年2.06%、固定3年が年1.71%だった。なお個人向け国債にはすべての種類に年0.05%の金利の下限が設けられており、上限はない。利子を受け取る際には20.315%の税金が差し引かれる。

まとめ

結論をもう一度。個人向け国債は、額面での元本割れがない設計。ただし「絶対に損しない」ではない。押さえるべきは3点だ。

  • 国が額面100円につき100円で買い取るため、市場価格の変動を受けない(中途換金時も同じ)
  • 発行後1年間は原則換金できず、その後の中途換金では直前2回分の利子相当額が差し引かれる
  • 同じ国債でも新窓販国債は市場売却のため、財務省自身が「元本割れのリスクあり」と明記している

数字はウソをつかない。ウソをつくのは数字の"見せ方"だ。「元本保証」の4文字だけを見て決めるんじゃなくて、その裏にある1年ルールと利子の調整までセットで理解してほしい。そこまで分かったうえで自分に合うかどうかを決めるのは、あなた自身だ。

出典・参考データ

この記事を書いたサル: さるちゃん
金融ITの現場で働くエンジニア。基本情報技術者・簿記2級・証券外務員一種ほか、制度と数字を一次情報から読み解いて「ズバッと分かる」解説をお届け。→ さるちゃんって何者?(プロフィール)

本記事は制度の仕組みを解説するものであり、特定の金融商品の購入や投資を勧誘するものではありません。金利・制度の内容は変更される場合があるため、実際の判断にあたっては財務省および取扱金融機関の最新情報をご確認ください。

そもそも「国が発行している国債の総額」がどうなっているのか気になった人は、「国の借金1346兆円」は危険?IMF・日銀データで誤解を3つ整理もあわせて読んでみてください。国債を持っているのは誰なのか(日本銀行が47.9%)、利払いは本当に膨らんでいるのかを、財務省と日銀のデータで整理しています。

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投資の世界に「卵は一つのカゴに盛るな」ということわざがある。これがまさに分散投資の考え方だ。なぜ分けた方がいいのか、さるちゃんが数字のイメージ付きで解説するよ。

さるちゃんのズバッと結論
分散投資は「値動きの違うものに分けて持つ」こと。狙いはリターンを最大化することじゃなく、"大ケガを避ける"こと。一発逆転を狙う手法とは真逆の、守りの発想だ。

分散投資とは?

分散投資とは、1つの銘柄や資産に集中せず、値動きの異なる複数の対象に資金を分けて投資すること。1つが下がっても、別のものが支えてくれるので、資産全体の値動きがなだらかになりやすい。

「1つのカゴ」より「複数のカゴ」に分ける 集中(1銘柄だけ) 当たれば大きい 外れると一気に減る 分散(複数に配分) 値動きがなだらか 1つ下げても他が支える 地域・資産・時間を分けるほどリスクは平準化されやすい

分散の3つの軸

内容
資産の分散株式・債券・不動産など、性質の違うものに分ける
地域の分散日本・先進国・新興国など、国や通貨を分ける
時間の分散一度に買わず、時期を分けて買う(=ドルコスト平均法)
さるちゃんの本音
「分散すると儲けも減るじゃん」って思うかもしれない。その通り、爆益は狙いにくくなる。でも投資で一番退場する原因は"一発の大損"なんだ。長く続けるほど、大ケガしない設計が効いてくる。派手さより生存率、だよ。

注意点

分散すればリスクをゼロにできるわけではない。市場全体が下がる局面では、分散していても資産は減る。また、やみくもに増やしすぎると管理が大変になり、似たようなものばかりでは「分散したつもり」になりがち。値動きの"方向が違う"ものを組み合わせるのがコツだ。

まとめ

分散投資は「資産・地域・時間」を分けて、大きな失敗を避けるための守りの技術。リターンの最大化ではなく、長く続けるための土台づくりと考えよう。お金の基礎を学ぶなら証券外務員FP3級の内容が役立つよ。スキマ時間でお金の知識を学べる【オンスク.JP】

本記事は制度・仕組みの解説を目的としたものであり、特定の金融商品や投資行動を推奨するものではありません。投資は元本を保証するものではなく、価格変動により損失が生じる可能性があります。判断はご自身の責任で、最新の公式情報もご確認ください。

出典・参考

この記事を書いたサル: さるちゃん
金融ITの現場で働くエンジニア。基本情報技術者・簿記2級・証券外務員一種ほか、働きながら資格を取ってきた実体験と世界のデータで「ズバッと分かる」解説をお届け。→ さるちゃんって何者?

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「投資はタイミングが難しい」——そう感じて一歩を踏み出せない人は多い。そんな人がよく耳にするのが「ドルコスト平均法」だ。この記事では、その仕組みとメリット、そして見落としがちな注意点まで、さるちゃんがやさしく解説するよ。

さるちゃんのズバッと結論
ドルコスト平均法は「毎回同じ金額でコツコツ買う」だけの方法。買うタイミングを悩まなくて済むのが最大の価値だ。ただし"必ず儲かる魔法"じゃない。ここを勘違いすると危ないよ。

ドルコスト平均法とは?

ドルコスト平均法とは、価格が変動する商品を「毎回一定の金額」で定期的に買い続ける方法のこと。たとえば「毎月1万円分」と決めて、価格が高い月は少なく、安い月は多く買う。結果として平均購入単価をならす効果がある。

毎月1万円ずつ買うと「平均購入単価」が下がる 価格1,000円10口 価格500円(下落)20口 価格800円12.5口 3万円で合計42.5口 → 平均単価は約706円 価格が安いときに多く買えるので、一括より高値づかみを避けやすい

メリット

メリット中身
タイミングを悩まない「いつ買うか」を考えず自動で続けられる
高値づかみを避けやすい安いとき自動的に多く買える
少額から始められる月数千円〜でも継続しやすい
さるちゃんの本音
この方法の一番の効能は、実は「感情を排除できる」ことだと思ってる。相場が下がると人は怖くて買えなくなる。でも自動積立なら、下がった月こそ淡々と多く買える。人間の弱点をシステムで補うのが賢いんだよ。

注意点(ここ大事)

いいことばかりじゃない。右肩上がりが続く相場では、早く一括投資した方が結果的に有利になることもある。また、ドルコスト平均法でも元本割れのリスクは消えない。あくまで「買うタイミングの分散」であって、「損をしない保証」ではないんだ。手数料が毎回かかる商品だと、コストがかさむ点にも注意。

どんな人に向く?

まとまった資金がなく、毎月の収入から少しずつ積み立てたい人、相場を見て一喜一憂したくない人に向いている。新NISAのつみたて投資枠は、まさにこの考え方と相性がいい。お金の仕組みを体系的に学びたいなら、FP3級の学習範囲がそのまま役立つよ。スキマ時間でお金の知識を学べる【オンスク.JP】

本記事は制度・仕組みの解説を目的としたものであり、特定の金融商品や投資行動を推奨するものではありません。投資は元本を保証するものではなく、価格変動により損失が生じる可能性があります。判断はご自身の責任で、最新の公式情報もご確認ください。

まとめ

ドルコスト平均法は「毎回同じ金額で買い続けて単価をならす」シンプルな方法。タイミングを悩まず続けられるのが強みだけど、万能ではない。仕組みを理解したうえで、自分の状況に合うか判断しよう。

出典・参考

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